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プラスチック氷を発見 (ローマ大学)

本研究室の前身である田中グループが 2008 年に予測した、プラスチック氷(柔粘性氷)が、実在することが確認されたようです。 超高圧で生じる氷 VII は非常に硬いと言われていますが、これを加熱すると、結晶が崩壊する前に、水分子が自由に回転できる、とてもやわらかい結晶(かろうじて壊れてはいない)になります。この状態をプラスチック氷(柔粘性氷)と呼びます。 本研究室では、プラスチック氷について、これまでさまざまな角度からその物性を理論的に予測してきましたが、今回その実在が確認されたことで、ほかの物性についても検証が進むと思われます。 Nature 誌記事 Rescigno, M., Toffano, A., Ranieri, U., Andriambariarijaona, L., Gaal, R., Klotz, S., … Bove, L. E. (2025). Observation of plastic ice VII by quasi-elastic neutron scattering. Nature. DOI:10.1038/s41586-025-08750-4 カラパイアでの紹介記事 最初の報告 Takii, Y., Koga, K., & Tanaka, H. (2008). A plastic phase of water from computer simulation. The Journal of chemical physics, 128(20), 204501. https://doi.org/10.1063/1.2927255 続報 Himoto, K., Matsumoto, M., & Tanaka, H.

ハイドレートの最後の基本構造を発見 (産総研)

我々が 2011 年に予測した、包接水和物の未知結晶構造が、実在することが確認されたようです。 産総研プレスリリース: ハイドレートの最後の基本構造を発見 Sanehiro Muromachi, Satoshi Takeya, “Discovery of the final primitive Frank-Kasper phase of clathrate hydrates”, Science Advances, published: July 24, 2024. DOI:10.1126/sciadv.adp4384 Matsumoto, M. & Tanaka, H. On the structure selectivity of clathrate hydrates. J. Phys. Chem. B 115, 8257–8265 (2011). DOI:10.1021/jp203478z